予約本確保メール

予約本確保メール

KEI(2022年4月27日)

 図書館から「予約資料が受け取れます」というメールが届いた。内容を見ると、群ようこさんの「小福ときどき災難」(集英社)とある。その時点では私はこの本を予約したことや予約した理由をすっかり忘れていた。
 いろいろと思い返していると、かなり以前に新聞の書評欄かあるいは自宅に送られてくる小雑誌の巻頭言で誰かがこの本に関して書いていた内容がちょっと気になり予約したことや、新刊書であるためか既に何人かの予約がなされており、「忘れた頃に連絡があるだろう」と考えながら予約したこと等を思い出した。
 予想どおり「忘れた頃に連絡があった」のだが、「予約した事実や予約した理由まで忘れていた」のは私にとってちょっとショックではあった。予約した理由は未だ思い出せない。
 私が群ようこという作家の本を手に取るのは初めてであったが、妻は「麻里子(私の長女)も読んでいた」という。そういえば書庫に群さんの著作が何冊かがあったのを思い出したが、現在では既に処分済みである。
 内容はというと、読み易い文章で日常のいろいろな事柄に関する自らの意見や行動が書かれている。語り口は極めて達者であり、広く目配りされている。同感することが多いが、異論を呈したい文章もある。
 このようなことが相俟って楽しく読み進め、また知らない幾つかの知識を得ることができたが、知的興奮とはちょっと違った感覚を持つと共に文章自体や構成に何か違和感を覚えた。
 その理由を考えてみたがよく分からない。取り上げられているテーマが原因でもなさそうだ。
 このようなことを考えながら最後の頁に到達した。そこには初出として「集英社WEB文芸ゼンザブロー」と私が理解できない言葉が書かれていた。WEBという単語が気になったので調べると、ウィキペディアにこの「・・・ゼンザブロ―」とは「小説やエッセイなどを中心とした文芸作品を誰でも気軽にネット上で読めるように集英社が立ち上げた文芸サイト」とあった。
 これを読んだとき私が感じた違和感は、単行本化に際し加筆・修正されたとは言え「WEB上の文章がその原因かも知れない」と思ったのだが、果たして正解か否かは分からない。
 最後まで読んでも私が直ちに図書館の蔵書を検索し、借り出しの予約を入れた理由は思い出さない。新聞の書評欄あるいは小雑誌の巻頭言には何が書かれていたのだろう。