栞(しおり)
広辞苑では栞を「読みかけの書物の間にはさんで目印とするもの。古くは木片、竹片などでも作った」と説明している。
私の幾つかの愛読書には種々雑多なものが栞代わりに、と言うか栞としてはさまっている。美術館や博物館の入場券やパンフレット、旅行先のホテルや宿屋の宣伝絵葉書、レストランや喫茶店の案内リーフレットなどなどである。
若干恥ずかしいものには、カエデやイチョウの紅葉・黄葉がある。外出先でこれらを栞代わりに挟むときには「女学生でもあるまいに」とは思う。
しかし、あるときイチョウの葉を栞代わりにはさむことは意味がある、と知った。古書にはイチョウの葉が多くはさまれているという。これは書物保存法についての通俗書に「虫よけにはイチョウ、イチジクの葉を用いよ」とあることにより虫よけとして用いられているからだそうだ。
広辞苑の編者である新村出博士は、結婚の祝いとして新婦の父上からお祝いに延宝元年版の「源氏物語湖月抄」55冊を戴いたが、各冊にイチョウの葉がはさんであった、と思い出話を書いておられるという。
私のイチョウ葉の栞はそのような深淵なる理由からではない。適当な栞がないときに、頁の隅を折るのが嫌なので、手近にあった綺麗なイチョウの黄葉を使っただけである。しかし、これらの話を知って少し嬉しくなった。
なお、図書館から借り出した本には、返却期日の記憶のためもあって自動借出機から排出される返却期日が印刷された紙を外側が表になるように二つ折にしたものを挟んで栞としている。
私の幾つかの愛読書には種々雑多なものが栞代わりに、と言うか栞としてはさまっている。美術館や博物館の入場券やパンフレット、旅行先のホテルや宿屋の宣伝絵葉書、レストランや喫茶店の案内リーフレットなどなどである。
若干恥ずかしいものには、カエデやイチョウの紅葉・黄葉がある。外出先でこれらを栞代わりに挟むときには「女学生でもあるまいに」とは思う。
しかし、あるときイチョウの葉を栞代わりにはさむことは意味がある、と知った。古書にはイチョウの葉が多くはさまれているという。これは書物保存法についての通俗書に「虫よけにはイチョウ、イチジクの葉を用いよ」とあることにより虫よけとして用いられているからだそうだ。
広辞苑の編者である新村出博士は、結婚の祝いとして新婦の父上からお祝いに延宝元年版の「源氏物語湖月抄」55冊を戴いたが、各冊にイチョウの葉がはさんであった、と思い出話を書いておられるという。
私のイチョウ葉の栞はそのような深淵なる理由からではない。適当な栞がないときに、頁の隅を折るのが嫌なので、手近にあった綺麗なイチョウの黄葉を使っただけである。しかし、これらの話を知って少し嬉しくなった。
なお、図書館から借り出した本には、返却期日の記憶のためもあって自動借出機から排出される返却期日が印刷された紙を外側が表になるように二つ折にしたものを挟んで栞としている。