2025年総会のご報告
(2025年5月31日)
東京都清瀬市では市民の強い反対にもかかわらず、市立図書館6館のうち利用頻度の低い4館が廃止されました。代りに本の無料宅配サービスによる貸し出しが行なわれます。障がい者や子ども館を除けば一般の市民への無料宅配サービスというのはあまり聞いたことがありません。今後の動きに注目したいと思います。
滋賀県では昨年度から子ども図書館の事業がスタートしました。滋賀県の学校図書館や学校司書が全国的に見ても貧しい状態であったところから、子どもの読書環境を改善するために行われるということです。県立図書館の中にサポートセンターが置かれて「こどもとしょかんポータル」を運営しています。また滋賀県は学校司書の養成講座を実施し、昨年度は29人が修了したということです。これも今後の取り組みに注目していきたいと思います。
湖南市の石部図書館の廃止問題は、昨年の本総会でも議論されました。国が公共施設の効率化を求めている中で、湖南市では生田前市長が市議会の慎重意見や廃止に反対する請願を押し切って石部図書館の廃止を進めていました。昨年10月の市長選で、新たに松浦市長が誕生しました。生田市政の元では教育長として石部図書館廃止を進めてきた方ですが、市長として、市民の意見に耳を傾けるようになったようです。これも今後の動向に注目したいと思います。
彦根市は元々図書館が貧弱なのですが、プロシードアリーナの開館に伴い廃館になった「ひこね燦ぱれす」の外装を新しくして、新図書館に衣替えする計画が進んでいます。ただ、これを推進してきた市長が4月の選挙で落選しましたので、何らかの影響があるかも知れません。新館の開館予定は2028年ですが、指定管理が導入されないかという心配も聞かれます。田島新市長に市民の要望をしっかり伝えましょう。
野洲市立図書館では、今年になって移動図書館が16年ぶりに復活したということが報じられています。栗東ライオンズクラブの寄贈ということです。
大津市の市立図書館のリニューアル問題ですが、これは大津市の新庁舎移転とも関連しています。市庁舎や他の公共施設との複合施設にするとか、なぎさ公園やにおの浜に新築移転するなどの噂はありますが多様な市民の要望をしっかりまとめて市政に反映させていくことが大事だと思います。
京都新聞の報道によりますと、県内では甲良町、多賀町、竜王町には町の中に書店がなく、米原市や栗東市にも、それぞれ1店舗しかないという状況で、出版文化の衰退はやはり地域の知的インフラストラクチャを脆弱にしていきます。図書館の役割は一層大きいと思います。韓国でもそういう衰退があったようですが、その後は国の支援策で今では元通り復活していると聞いています。
大津市では晴嵐学区コミュニティセンターに「晴嵐コミュニティ図書」が置かれていて、今年それが50周年を迎えたということですが、地域の方が公共図書館ではない施設を借りてそういう運営をしているというのは素晴らしいことだなと思います。
こういったさまざまな状況を念頭に置きながら、本日は皆さまに活発なご議論をしていただきますようにお願いいたします。