〇〇を24時間にしたら

〇〇を24時間にしたら

麻(2025年2月19日)

 何年、何十年、何百年・・・そして137億年を24時間即ちたった1日と考えたらどうなるでしょうか。何か新しい見方ができるでしょうか。○○を24時間にしたらどのような風景が見られるでしょうか。

 何年か前に高校卒業50年記念同窓会が母校で開催されました。実行委員の努力もあり卒業生の約3分の1が参加しました。中締めの挨拶を頼まれていた私は、過去を回顧するのもいいが、前向きの話をしようと思い「現在68歳の我々の健康余命は統計では16.32歳となっている。後16年強の期間、健康で生きることができる訳である。人の一生を1日(24時間)として考えると、我々はいま午後7時30分にさしかかっている。まだ宵の口である。いろんなことができる。またサラリーマンが定年まで会社で働く時間は平均して8万時間と言われている。残された16年強の期間について生活に必要な時間を差し引くと会社で働いた時間と同じ程度の自分の自由になる時間が残る。何かをするには充分な時間である。残された時間をそれぞれの考え方に従って、あくせくすることなく、のんびりと、有意義に使おうではないか」このような話をしました。

 いま手元には506頁の大作「137億年の物語…宇宙が始まってからの全歴史“WHAT ON EARTH HAPPENED?”」(文藝春秋、クリストファー・ロイド著、野中香方子訳)」があります。宇宙の生誕から現在までの137億年(この数字が正しいのかどうか私には判りませんが)を24時間の出来事として捉え、いろいろと教えてくれます。
 この本によりますと、137億年を24時間とすると人類の歴史は真夜中まであと39秒というほんの短い時間に始まっていることになります。23時59分21秒でホモ・エレクトス(かつて北京原人、ジャワ原人とよばれていました)が誕生し、23時59分57秒に現在の人類のホモ・サピエンスが生まれたそうです。人類の歴史はたった3秒なのです。その間に「文明が齎され、紙・印刷術・火薬が発明され、多くの戦争があり」現在に至っています。

 24時00分00秒は現在を示しているのですが、ここでは現在の我われが考え、答を出さなければならない多くの問題が提起されています。そして「さて、わたしたちの24時間時計の針は、ついに0時を指した。新たな1日の最初の0.001秒、地球ではいったい何が起きるのだろうか」で本文を閉じています。

 この本の読み方ですが、通読するよりも自らにとって魅力的なタイトルを選びそれを説明する10頁強の文章を落ち着いてゆっくりと考えながら読むのが正解かも分かりません。私はそのような方法で読もうと思っています。

 本文の付録として興味深いトップ10の一覧表が掲載されています。
 人類の歴史を変えた人物の1位はハンムラビ、2位はアショーカですが、3位にはイエス・キリスト、4位にはムハンマドの名が掲げられています。
 また、人類の歴史を変えた作物の1位はイネ(単位面積あたりの収穫量で比べると、米で養える人間の数は、他のどの作物よりも多いそうです)、2位はコムギです。3位のトウモロコシに続いて4位にケシが入っているのには驚きました。ケシの実から抽出されるアヘンがその理由だと思われます。
 そして、地球の生命を脅かす脅威の1位は隕石の衝突、2位は人間による汚染、3位は気候変動、4位は過剰人口、5位は森林破壊、と現在いろいろと議論されている論点が挙げられています。

 なお、この本との関連では同じ著者、翻訳者による幅43㎝、長さ2.36mのビジュアル大年表があります。最初は1㎝10億年…その後20万年…100年、50年、20年となり、最後は1㎝10年の縮尺でそれぞれの時代の代表的な事柄が絵と短い文章で示されています。私は座敷に広げて眺めたのですが、地球を俯瞰しているような気持になりました。