「本を読まない人」急増?
偶に乗る電車の中の人びとの行動を眺めていますと、殆どの人がスマートフォンの画面に目を落としています。あるとき隣に座ったサラリーマン風の人の画面がチラッと見えましたが、なんとゲーム画面でした。勿論、車中でも仕事の連絡をしているモーレツ社員もいらっしゃるでしょうから、余計なレッテル貼りは避けるべきでしょう。と書いた上で、「残念なことに書物を読んでいらっしゃる人の姿は殆ど見られません」という一言を添えたくなります。
「読書離れ」を既定の事実として捉える論もあり、それを否定する論もあり、読書する人とそうでない人の二極分化しているとの論もあり、数字の読み方は難しいと思ったことです。それぞれの意見の第一文を取り上げますと「本を読まなくなった要因として、社会全体の構造変化が挙げられる(三宅)」、「『読書離れ』は起こっていないと思う(飯田)」、「『読書離れ』が進んでいるというより、読む層と読まない層がはっきり分かれてきているように感じる(稲井)」とあります。
ただ、調査結果をもう少し詳しく見ますと、「『読まない』と答えた人(全体の 62.6%)に対して『あなたは、本ではなく、それ以外の文字・活字による情報(SNS、インターネット上の記事などを含む)を読むことが、どのくらいありますか。この中から最も近いものを一つ選んでください』との設問に対しては『ほぼ毎日ある』が 75.3%で最も高く、『週に 3~5 日くらいある』が 6.3%、『週に 1、2 日くらいある』が 4.1%、『月に数日くらいある』が 3.5%、『ほとんどない』は 10.4%」となっています。この結果を見ると「読書離れ」はあっても「活字離れ」はないように思われます。
2024年10月20日の産経新聞では「論点 直言」の欄で文化庁が同年9月に発表した令和5年度の国語に関する世論調査の結果である「(電子書籍を含めて)月に1冊も本を読まない人の割合が5年前より15.3ポイント上昇し62.6%と過去最大になった」ことに関し、ほとんど一面を使って大正大教授・付属図書館長 稲井達也、評論家 三宅香帆、ジャーナリスト 飯田一史3氏の意見を紹介していました。
「読書離れ」を既定の事実として捉える論もあり、それを否定する論もあり、読書する人とそうでない人の二極分化しているとの論もあり、数字の読み方は難しいと思ったことです。それぞれの意見の第一文を取り上げますと「本を読まなくなった要因として、社会全体の構造変化が挙げられる(三宅)」、「『読書離れ』は起こっていないと思う(飯田)」、「『読書離れ』が進んでいるというより、読む層と読まない層がはっきり分かれてきているように感じる(稲井)」とあります。
私は、この問題についてはどのような立場からでも論を立てることができそうに思っています。
ただ、調査結果をもう少し詳しく見ますと、「『読まない』と答えた人(全体の 62.6%)に対して『あなたは、本ではなく、それ以外の文字・活字による情報(SNS、インターネット上の記事などを含む)を読むことが、どのくらいありますか。この中から最も近いものを一つ選んでください』との設問に対しては『ほぼ毎日ある』が 75.3%で最も高く、『週に 3~5 日くらいある』が 6.3%、『週に 1、2 日くらいある』が 4.1%、『月に数日くらいある』が 3.5%、『ほとんどない』は 10.4%」となっています。この結果を見ると「読書離れ」はあっても「活字離れ」はないように思われます。
また、私は各氏の意見はそれぞれもっともだと思って読んだのですが、それぞれが取り上げている論点について重点の置き方が違っているように思いました。また、議論を進めると教育論、家庭教育、人格形成、情報収集にまで範囲が広がりそうです。単に「読書しているかどうか」だけでなく、「本を読む」ことに関していろんな立場からいろんな論点についてもっと真摯な議論がなされ、そして必要なら、その結果に基づく対応策がきっちりと立てられ、それに従って諸々の計画が実施に移されることを願う、というのが本好きの老人の偽らざる意見です。