リストとメモ

リストとメモ
麻(2026年6月10日)

 古いパソコンに中にあるデータを整理していたときのことです。パソコンを使い始めた頃にパソコン操作に慣れることも目的の一つとして作成したリストとメモが目に付きました。何人かの著者の著作物についての著作リストと私が読んだ著作物中の私が目に留めた幾つかの文章を書き出したメモです。

 その著作リストの一つが2018年に亡くなられた内田康夫さん描くところの主人公浅見光彦の推理小説群のリストです。削除する前にチラッと眺めましたところ160作を超える作品のタイトルと発行元が発行日順に書かれ、当時私が所有していた本にはチェックがなされていました。チェックのない本は数冊でした。これらの本は全て処分済みですが、タイトルを見て漠然と内容を思い出した本が数多くあったのには記憶というものの不思議さを感じたことです。
 その他、当時私が好きだった作家、評論家、学者等の著書の不完全なリストも多数ありましたが、これらは多分その当時私が目に付いた際には買おうと思っていた本をリストアップしたものに違いありません。

 新刊書店や古書店を訪れた際には、当然のことですが、私はこれらのリストに掲載された本を頭の片隅に置きながら書棚を眺めていました。このような方法で入手した本はかなりあります。タイトルが頭に入っていますと、書棚を眺めていても突然に書物の方から呼びかけられるように目的の本が目に入ります。勿論、何を探すというあてもなく、書棚に並べられた本の背表紙を左から右に順に眺めていたこともよくありました。これはこれで楽しいことでした。

 次に目に付きチラッと眺めたものに何十頁にも亘る数多くのメモがあります。読書メモというには極めてお粗末なものですが、本を読んでいて「示唆を得た、感心した、人に教えてあげたい、やってみよう、面白い、役に立つ」等々と思った数行を出典とともに書き出したものです。ざっと目を通し始め、最初の頃は「ふーん」「いいことを書いている」「このようなことに感心していたのか」「私の思考の原点はこれかもしれない」「一面的な見方だなあ」等と思っていたのですが、途中で何か気恥ずかしくなり読むのを止めました。若い頃の自分自身に向き合うのに気おくれしたのかもしれません。

 これらリストとメモは少し躊躇した後に「私のタイピング能力向上に寄与してくれたことに感謝しつつ」(?)削除しました。