魔女になりたい
「どんな本が好き? どんな本読んでたの」
問われる度に思い出すのが子どもだった頃の私です。
私は、本を読むとその世界に入りたいとすぐに思う子どもでした。
「M・スチュアート 小さな魔法のほうき」を読んだとき、私は、魔女になって箒で空を飛びたいと思いました。
友だちと我が家の縁側で遊びました。長い縁側は私たちの恰好の遊び場でした。私は長い柄の箒にまたがって、両手で箒の柄を持ってから友だちに頼みました。
「ゆかちゃんは、この箒の前を持ってね。のりこちゃんは後ろね。私が『ゴー』と言ったら、箒をあげて走ってね」
私の頭の中には、私が魔女になりその縁側から飛び立つ姿が浮かびます。
「行くよー。ゴー」
長い縁側のはしから走り出して、飛びました。でも、小学校2年生の私たちです。2人の力が私の身体を持ち上げることなんてできるはずはありません。その上、箒の細い柄にまたいだ私は身体のバランスを保つことができませんでした。
バターン。大きな音がしたかと思うと、私たち3人は障子の敷居の上に倒れてしまいました。畳に真っ赤な血が飛んだと思うと、一番真ん中の私の頭からは、血が吹き出てきました。
頭の後ろを3針縫いました。友だちは、無事。
叱られるし、痛いし、魔女になって飛ぶことは叶わなかったし。その日は、苦痛の一日でした。
この話には、落ちがあります。
病院からもどったら、おばさんが私のために編んでくれた毛糸のセーターにアイロンをかけていました。
「ほら、出来上がったよ。プレゼントね」そう言うと
「怪我をしたんだって。どれどれ。3針も縫ったんだってね」
と言って、私の頭を触りました。と、アイロンから煙が。キャー。水色のセーターには、茶色いアイロンの後がくっきりと。
おばさんは、泣きべその顔になりました。結局、そのセーターを着る機会はありませんでした。
それでも、私の「絵本の中に入り込む妄想癖」はしばらく止まりませんでした。妖精に会いに行こうとしたり、町探検で迷子になったり、木くずの中にもぐり込んだり。
また、機会があったら聞いてください。
本は、冒険の世界に私を連れていってくれました。
問われる度に思い出すのが子どもだった頃の私です。
私は、本を読むとその世界に入りたいとすぐに思う子どもでした。
「M・スチュアート 小さな魔法のほうき」を読んだとき、私は、魔女になって箒で空を飛びたいと思いました。
友だちと我が家の縁側で遊びました。長い縁側は私たちの恰好の遊び場でした。私は長い柄の箒にまたがって、両手で箒の柄を持ってから友だちに頼みました。
「ゆかちゃんは、この箒の前を持ってね。のりこちゃんは後ろね。私が『ゴー』と言ったら、箒をあげて走ってね」
私の頭の中には、私が魔女になりその縁側から飛び立つ姿が浮かびます。
「行くよー。ゴー」
長い縁側のはしから走り出して、飛びました。でも、小学校2年生の私たちです。2人の力が私の身体を持ち上げることなんてできるはずはありません。その上、箒の細い柄にまたいだ私は身体のバランスを保つことができませんでした。
バターン。大きな音がしたかと思うと、私たち3人は障子の敷居の上に倒れてしまいました。畳に真っ赤な血が飛んだと思うと、一番真ん中の私の頭からは、血が吹き出てきました。
頭の後ろを3針縫いました。友だちは、無事。
叱られるし、痛いし、魔女になって飛ぶことは叶わなかったし。その日は、苦痛の一日でした。
この話には、落ちがあります。
病院からもどったら、おばさんが私のために編んでくれた毛糸のセーターにアイロンをかけていました。
「ほら、出来上がったよ。プレゼントね」そう言うと
「怪我をしたんだって。どれどれ。3針も縫ったんだってね」
と言って、私の頭を触りました。と、アイロンから煙が。キャー。水色のセーターには、茶色いアイロンの後がくっきりと。
おばさんは、泣きべその顔になりました。結局、そのセーターを着る機会はありませんでした。
それでも、私の「絵本の中に入り込む妄想癖」はしばらく止まりませんでした。妖精に会いに行こうとしたり、町探検で迷子になったり、木くずの中にもぐり込んだり。
また、機会があったら聞いてください。
本は、冒険の世界に私を連れていってくれました。