ミッケル号
「ねね。ミッケル号ってなあに」
「和邇館の移動図書館号の名前だってよ」
「ふーん。なんで、ミッケルなの?」
和邇館の前で、二人の女性が話していました。私も、このミッケル号がどうしてこんな名前なのか、知りませんでした。名前の由来を知らないのは、私だけじゃないんだ。そう思って、窓口の司書さんに尋ねました。
「それはね。本を『見つける』ということなんです。見つけるが……ミッケルで」
なるほどそういう名前なんですか。納得です。
ご近所のおばあちゃんで、いつもいつもこのミッケル号を楽しみにしていらっしゃる方がいます。目が不自由で、行きたくても和邇館まで本を探しにいけないのです。
「ほら。これだけの本棚からだったら、簡単に探せるでしょう。だから、私には好都合なんですよ」
ちなみにこの方の大好きな本は、推理小説だそうです。そして、文字が大きい本を選ぶと言っていました。本を選び終わった時、彼女は言いました。
「以前は、もっと長い間、ミッケル号がここに停まっていて、ゆっくり選べたのに。最近、すぐに次の所に行っちゃうので、ちょっと困るわ」
見つける……ミッケル時間が足らないのです。
「本を選ぶのは大変。本の説明をしてくれる人がいたらなぁ」
見つける……ミッケルお助けマンが欲しいのです。
和邇館の歴史をたどる冊子を読んでみますと、「ミッケル号」の停車場は年代によって少しずつ増えていってます。逆になくなった所もあります。利用者が少なくて中止されたとか。
多くの市民が誰でも活用できるのが図書館です。図書館に行くことができない人のために、ミッケル号が活躍して欲しいなと願っています。
「ねね。ミッケル君。回っていてどう?
楽しいことってなあに」
「ねね。ミッケル君。今日は誰にあったの? あのおばあちゃん来てくれてたの?」
「ミッケル君。来週も頼んだよ。私が大好きな本を乗せてね」
ミッケル君のまわりで、いろんな話が飛び交っているようです。
「和邇館の移動図書館号の名前だってよ」
「ふーん。なんで、ミッケルなの?」
和邇館の前で、二人の女性が話していました。私も、このミッケル号がどうしてこんな名前なのか、知りませんでした。名前の由来を知らないのは、私だけじゃないんだ。そう思って、窓口の司書さんに尋ねました。
「それはね。本を『見つける』ということなんです。見つけるが……ミッケルで」
なるほどそういう名前なんですか。納得です。
ご近所のおばあちゃんで、いつもいつもこのミッケル号を楽しみにしていらっしゃる方がいます。目が不自由で、行きたくても和邇館まで本を探しにいけないのです。
「ほら。これだけの本棚からだったら、簡単に探せるでしょう。だから、私には好都合なんですよ」
ちなみにこの方の大好きな本は、推理小説だそうです。そして、文字が大きい本を選ぶと言っていました。本を選び終わった時、彼女は言いました。
「以前は、もっと長い間、ミッケル号がここに停まっていて、ゆっくり選べたのに。最近、すぐに次の所に行っちゃうので、ちょっと困るわ」
見つける……ミッケル時間が足らないのです。
「本を選ぶのは大変。本の説明をしてくれる人がいたらなぁ」
見つける……ミッケルお助けマンが欲しいのです。
和邇館の歴史をたどる冊子を読んでみますと、「ミッケル号」の停車場は年代によって少しずつ増えていってます。逆になくなった所もあります。利用者が少なくて中止されたとか。
多くの市民が誰でも活用できるのが図書館です。図書館に行くことができない人のために、ミッケル号が活躍して欲しいなと願っています。
「ねね。ミッケル君。回っていてどう?
楽しいことってなあに」
「ねね。ミッケル君。今日は誰にあったの? あのおばあちゃん来てくれてたの?」
「ミッケル君。来週も頼んだよ。私が大好きな本を乗せてね」
ミッケル君のまわりで、いろんな話が飛び交っているようです。