時代小説との出会い
小さい頃から本を読むことは好きだった。
小学校の図書室で出会ったのは、怪盗ルパンシリーズ。泥棒なのに魅力的なルパンの冒険をわくわくしながら読んだのを覚えている。それ以降、海外のミステリーにはまり、部活に明け暮れた中学・高校時代の部活の他は、読書は私の楽しみの一つとなった。
すっかりミステリー一辺倒だった私が日本の時代小説にも捕物帖などのジャンルがあることを知ったのは、歩いて15分のところに図書館が出来たころだった。本屋では見向きもしなかった書棚の前で、借りられるのならと手に取ったのが池波正太郎さんの「鬼平犯科帳」。鬼平こと長谷川平蔵は泣く子も黙る火付盗賊改方の長官だが、若い頃は無頼でならした遊び人。世情にも通じ、厳しさだけでなくその奥底にあるやさしさ・温かさを感じる人柄に引き込まれ、あっという間にシリーズを読み終えてしまった。鬼平だけでなく、登場人物ひとりひとりがいきいきと動き回る。
人の金を盗み、人を殺める盗賊達にも道理があり、義理人情があるのである。ただの勧善懲悪ものでない面白さが人気シリーズの理由なのだろう。
それからというもの、池波さんの数々の時代小説を読みふける日々。最近はブームということもあり出版数が増え、読むペースが追いつかず、知らない作家さんも増えてきた。
縁があって図書館で働くようになって、はや数年経つ。最近の楽しみは利用者さんと本の話をすること。おすすめした本を「おもしろかった」と返していただいたときは、心の中で小さくガッツポーズ。私はこのように図書館での出会いで時代小説ファンを増やそうとこっそり画策している。
小学校の図書室で出会ったのは、怪盗ルパンシリーズ。泥棒なのに魅力的なルパンの冒険をわくわくしながら読んだのを覚えている。それ以降、海外のミステリーにはまり、部活に明け暮れた中学・高校時代の部活の他は、読書は私の楽しみの一つとなった。
すっかりミステリー一辺倒だった私が日本の時代小説にも捕物帖などのジャンルがあることを知ったのは、歩いて15分のところに図書館が出来たころだった。本屋では見向きもしなかった書棚の前で、借りられるのならと手に取ったのが池波正太郎さんの「鬼平犯科帳」。鬼平こと長谷川平蔵は泣く子も黙る火付盗賊改方の長官だが、若い頃は無頼でならした遊び人。世情にも通じ、厳しさだけでなくその奥底にあるやさしさ・温かさを感じる人柄に引き込まれ、あっという間にシリーズを読み終えてしまった。鬼平だけでなく、登場人物ひとりひとりがいきいきと動き回る。
人の金を盗み、人を殺める盗賊達にも道理があり、義理人情があるのである。ただの勧善懲悪ものでない面白さが人気シリーズの理由なのだろう。
それからというもの、池波さんの数々の時代小説を読みふける日々。最近はブームということもあり出版数が増え、読むペースが追いつかず、知らない作家さんも増えてきた。
縁があって図書館で働くようになって、はや数年経つ。最近の楽しみは利用者さんと本の話をすること。おすすめした本を「おもしろかった」と返していただいたときは、心の中で小さくガッツポーズ。私はこのように図書館での出会いで時代小説ファンを増やそうとこっそり画策している。