図書館にできること

図書館にできること

さくらこ(2017年3月22日)

 もう2年前になってしまったが、愛知県田原市立図書館の元館長、森下さんの講演があり、DVDでも田原市立図書館の紹介があった。複合施設の素晴らしい建物と図書館経営のお話をお伺いした時から、一度見学に行ってみたいと思った。だが、今になるも実現できていない。
『みんなの図書館』に、田原市立図書館では認知症の方々に配本をされていることが掲載されていた。私はその記事に興味を覚え、田原市立図書館に連絡を取ってみた。すると、すぐに『元気はいたつ便 訪問サービス利用案内』が送られてきた。
 訪問サービスとは何か、それは、図書館職員が施設に赴き、「元気プログラム」や「グループ回想法」を行うもので、訪問回数は3か月に1回、時間は1時間程度と説明書きがあった。
「グループ回想法」は、毎回一つのテーマを設定し、古い道具や写真などを用いて、昔懐かしい思い出を語りあう事だと書かれてあった。これは脳の活性化につながるため、現在では、介護予防や認知症予防などにも効果があると言われている心理療法だそうだ。田原市立図書館がこの事業の実現に至るには、これが地域にとっての最重要課題と位置づけ、関連機関との協力と連携があったことを知った。
 今、私たちの住む大津市でも高齢化はどんどん進んでいる。大津市の人口統計では342,532人中第2号被保険者(40~64才)が84,618人、第1号被保険者(65才以上)が114,800人(平成28年4月1日現在統計)となっている。つまり、65才以上の高齢者は大津市人口の3割以上を占めていることになる。そして、現在介護申請者を含めた要介護者は大津市人口の0.6%であることがわかった。私が敢えて、ここにこうした高齢者への宅配サービスの例を紹介したのは、大津市でも高齢化がハイスピードで進んでいる状況の中で、図書館サービスのあり方を再度考えてみる必要があるのではないかと思ったからである。時代はどんどん変化している。その中で、公共図書館は地域の図書館として何が一番必要とされ、かつ、優先されるのか、経費、職員、行政すべてにおいて図書館が地域の人々と共に生きていく存在であることを今一度確認する必要があるように思う。
 今後は様々な図書館サービスが様々な方法により展開できることが期待される。