おとなになってもう一度絵本にであう

おとなになってもう一度絵本にであう

けふばあちゃん(2022年2月6日)

 数年前のことですが、10月のある夕べ、おとな20人程と絵本の時間をもった。
 集まったおとなは、歯科医師、歯科技工士、保健士、公務員、NPOの人、退職後ボランティア活動している人などなど、様々。
 息子たちと一緒にたのしんだ絵本の中でも、私自身がおもしろくて、あるいは感動して、あるいは新しく目を開かされて、何度も手にした絵本や自分自身のために買い求めてきた絵本、そんなこんなの60冊くらいを運んでいって、紹介した後、皆さんに選んでいただいた。
 絵本や児童文学を通して、あるいは実際に出会ってきた“すてきなおとな”について、・・・・話しながら、私は、『文庫』活動を通して、ずいぶんたくさんの素敵な大人に出合わせていただいたのだと改めて実感する。
 創作紙芝居グループ「大津の8にんのおかあさん」の頃(1980年代)にであった飯沼次郎さん、鶴見俊介さん、「よあけ」「おとうさんのちず」のユリ・シュルビッツ、「ちいさいおうち」「せいめいのれきし」のバージニア・リー・バートン、その訳者の石井桃子さん、「もりのえほん」「旅の絵本」の安野光雅さん、「アラスカたんけん記」「クマよ」の星野道夫さん、カニグズバーグや「ゲド戦記」のル・グウィンを紹介してくださった清水眞砂子さん、「めっきらもっきらどおんどん」の長谷川摂子さん、そして、谷川俊太郎さん、数えあげればきりがない。皆さんに共通するのは、どんなに嫌なことでも引き受けることのできるちゃんとした大人なのに、心の中に生き生きとした子ども時代のご自身が、いきいきと生きていて、故にどんな人でも、たとえ幼い子どもであっても、きちんと一人の人格者として向き合うことのできる方たちだった。
 子どもたちの周りにすてきな大人がいっぱいいると、子どもたちは安心して、子どもとして子どもの人生を充分に生きることができる。
 ―皆さんも、子どもの周りのすてきな大人の一人でいてくださいねー
 この日の感想の中に、こんなのがありました。
「絵本からのメッセージは、その時代時代によって自分が年を重ねる度に少しずつ変わり、それが絵本のおもしろさだと今回改めて感じました。ページをめくる時のワクワク感はどの絵本にもあることも改めて感じました。」
「絵本に力をもらった私が今日また絵本に再会しました。心がさらに穏やかになりました。」