迷宮美術館
確か十数年前だと思うが、NHKテレビで迷宮美術館という番組が放映されていた。記憶を確かめるためにウィキペディアをチェックしたところ、「絵画の中に描かれた様々なエピソードを基に、その絵画に描かれた様々な秘密や謎をクイズ形式で解き明かしていくもので、絵画鑑賞初心者でも楽しめるような内容である」とあった。確かに上質のクイズ番組の趣もあった。
この番組を基にした迷宮美術館(河出書房新社)という大判の書物がある。毎週東京・大阪を新幹線で往復していた頃、車内で気楽に読むために買ったと記憶している。車内でこの本を広げていたところ、隣席の人から「面白い番組ですね。私も好きです」と話しかけられたことを覚えている。
取り上げられている画家はレオナルド・ダ・ヴィンチ、葛飾北斎、ピカソ、ルノアール等、絵画は、夜警、自由の女神、裸のマハ、ラス・メニーナス等で、その名のほとんどは我々に親しい。
この中に第5の迷宮として「お騒がせ絵画を追え」があり、そこではミレーの晩鐘などとともにファン・エイク兄弟によるゲントの祭壇画(神秘の子羊)が取り上げられている。この祭壇画は現在はベルギーの古都ゲントの聖バーフ大聖堂にあるが、1432年の完成以降は数奇な運命をたどり、最後にはナチスの手に落ちようとしていた。いろいろ経緯があったが、これを阻止したのが岩塩坑で働く13人の工夫達であった。その活躍も紹介している。
時は移り2020年2月16日のNHKの日曜美術館はこのゲントの祭壇画を取り上げていた。ただ、現地の発音に忠実にとの考えからだろうか、ゲントではなくヘントとなっていた。
ここでは「宝石に映りこむ反射や空気まで感じられる風景描写など、油絵の創成期に最高峰の技術で描けたのは、なぜなのか?どんな人物だったのか?…美術史家の小池寿子さん、漫画家のヤマザキマリさん、修復家の森直義さんが大胆に読み解く」との視点から番組が制作されていた。
この絵は現在修復中であるが、修復作業が進むにつれて祭壇画の中心にある神秘の子羊の顔がはっきりとしてきた。顔の形も変わり、素人ながらちょっと神秘感が失われたようにも思ったものである。番組でも三者三様の見方がなされていたように覚えているが、違っているかも。ただ、修復家の森さんが「以前は子羊の耳が四つあるように見えたのだが」と言われていたのは覚えている。ベルギー発のニュースでは「今回の修復作業で、これまで二組あるように見えていた羊の耳も本来の数である一組となった」と報じている。
改めて眺めた迷宮美術館に掲載されている絵からも私がゲントで買った大判の絵葉書からも、下段の中央画の中央に描かれているこの子羊の絵が小さく、事実は確認できない。
とは言え、久し振りに手に取ったこの書物は、有名画家、有名作品に纏わる忘れていたエピソードやトリビアを思い出させてくれた。
この番組を基にした迷宮美術館(河出書房新社)という大判の書物がある。毎週東京・大阪を新幹線で往復していた頃、車内で気楽に読むために買ったと記憶している。車内でこの本を広げていたところ、隣席の人から「面白い番組ですね。私も好きです」と話しかけられたことを覚えている。
取り上げられている画家はレオナルド・ダ・ヴィンチ、葛飾北斎、ピカソ、ルノアール等、絵画は、夜警、自由の女神、裸のマハ、ラス・メニーナス等で、その名のほとんどは我々に親しい。
この中に第5の迷宮として「お騒がせ絵画を追え」があり、そこではミレーの晩鐘などとともにファン・エイク兄弟によるゲントの祭壇画(神秘の子羊)が取り上げられている。この祭壇画は現在はベルギーの古都ゲントの聖バーフ大聖堂にあるが、1432年の完成以降は数奇な運命をたどり、最後にはナチスの手に落ちようとしていた。いろいろ経緯があったが、これを阻止したのが岩塩坑で働く13人の工夫達であった。その活躍も紹介している。
時は移り2020年2月16日のNHKの日曜美術館はこのゲントの祭壇画を取り上げていた。ただ、現地の発音に忠実にとの考えからだろうか、ゲントではなくヘントとなっていた。
ここでは「宝石に映りこむ反射や空気まで感じられる風景描写など、油絵の創成期に最高峰の技術で描けたのは、なぜなのか?どんな人物だったのか?…美術史家の小池寿子さん、漫画家のヤマザキマリさん、修復家の森直義さんが大胆に読み解く」との視点から番組が制作されていた。
この絵は現在修復中であるが、修復作業が進むにつれて祭壇画の中心にある神秘の子羊の顔がはっきりとしてきた。顔の形も変わり、素人ながらちょっと神秘感が失われたようにも思ったものである。番組でも三者三様の見方がなされていたように覚えているが、違っているかも。ただ、修復家の森さんが「以前は子羊の耳が四つあるように見えたのだが」と言われていたのは覚えている。ベルギー発のニュースでは「今回の修復作業で、これまで二組あるように見えていた羊の耳も本来の数である一組となった」と報じている。
改めて眺めた迷宮美術館に掲載されている絵からも私がゲントで買った大判の絵葉書からも、下段の中央画の中央に描かれているこの子羊の絵が小さく、事実は確認できない。
とは言え、久し振りに手に取ったこの書物は、有名画家、有名作品に纏わる忘れていたエピソードやトリビアを思い出させてくれた。