女優中谷美紀さんの「インド旅行記1」
中谷美紀さんの「インド旅行記1」(幻冬舎文庫)を読んだ。市立図書館の「本日返却された本」を一時保管する棚の隅に置かれていたのを借り出したものである。私は、女優としての中谷さんについてはほとんど知らないし、インドを旅行先として真面目に考えたこともない。タージマハルや湖に浮かぶ宮殿ホテルには若干の関心を抱いているが、その段階で止まっている。
他に借りるべき本もない、気楽に読める本を一冊借りておこうか、という程度で借り出し手続きをしたに過ぎない。
彼女がインドに行った目的は「本場でヨガを体験してみたい」ということにあったようだが、ヨガやその道場、指導者についての記述は充分には理解できなかった。ヨガのいろいろについての、彼女にとっては日常語だろうが、私にとっては専門用語のような言葉が当然のように書かれていたのは読み流したが、ちょっとした説明があればと少し残念に思った。それでも彼女がヨガやその指導者に対して抱いている感情、意識や敬意はそれなりに理解できたと思っている。
旅行中に経験したあるいはぶち当たったいろんなことに対する見方、考え方そして対応にはしっかりとした幹あるいは芯があるように感じた。
スケジューリングや街の案内については旅行社や現地ガイドを使い、移動についても一等車や乗用車を使っているのは当然だと思うが、それでも単身で現地を移動する勇気と体力と知恵には驚いた。旅行していた当時の彼女は30歳に満たなかったのではないだろうか。一流の女優としての今までの努力と経験が彼女を暦の歳以上に成長させたのだろう。衛生上の問題、一人旅に起因するであろう問題に対応するための準備や意識についても、慎重に考えられているのには感心した。
パソコンとデジタルカメラを持参しているのは、現代風であるが、毎日就寝前にその日に起こったことや感じたことをパソコンに記録していたのだろう。食事の内容についてもその評価とともに詳しく記載されていたが、これはデジタルカメラにそのつどきっちりと記憶させていたのだろう。私も経験したことだが、旅行中にどのような物を食べたか、そしてそれが美味しかったかどうか、というようなことが旅行の記憶に幅を与え、旅行中に考えたことを思い出させる。
文章自体は読みやすいものであり、内容も優れているとは思うが、もしこれを半分程度に凝縮し、文章の推敲を徹底すれば、素晴らしいインドの見方を示す書物になるのではないか、と少々残念に思ったことである。今の儘であっても、充分に読者を納得させることはできるだろうが。
彼女は2週間から1ヶ月間のインド旅行を合計で4回しているようだ。東西南北と異なった風習の地域を巡ったようだが、それぞれについてどのような旅行記を書いているのか、読むのが楽しみである。
他に借りるべき本もない、気楽に読める本を一冊借りておこうか、という程度で借り出し手続きをしたに過ぎない。
彼女がインドに行った目的は「本場でヨガを体験してみたい」ということにあったようだが、ヨガやその道場、指導者についての記述は充分には理解できなかった。ヨガのいろいろについての、彼女にとっては日常語だろうが、私にとっては専門用語のような言葉が当然のように書かれていたのは読み流したが、ちょっとした説明があればと少し残念に思った。それでも彼女がヨガやその指導者に対して抱いている感情、意識や敬意はそれなりに理解できたと思っている。
旅行中に経験したあるいはぶち当たったいろんなことに対する見方、考え方そして対応にはしっかりとした幹あるいは芯があるように感じた。
スケジューリングや街の案内については旅行社や現地ガイドを使い、移動についても一等車や乗用車を使っているのは当然だと思うが、それでも単身で現地を移動する勇気と体力と知恵には驚いた。旅行していた当時の彼女は30歳に満たなかったのではないだろうか。一流の女優としての今までの努力と経験が彼女を暦の歳以上に成長させたのだろう。衛生上の問題、一人旅に起因するであろう問題に対応するための準備や意識についても、慎重に考えられているのには感心した。
パソコンとデジタルカメラを持参しているのは、現代風であるが、毎日就寝前にその日に起こったことや感じたことをパソコンに記録していたのだろう。食事の内容についてもその評価とともに詳しく記載されていたが、これはデジタルカメラにそのつどきっちりと記憶させていたのだろう。私も経験したことだが、旅行中にどのような物を食べたか、そしてそれが美味しかったかどうか、というようなことが旅行の記憶に幅を与え、旅行中に考えたことを思い出させる。
文章自体は読みやすいものであり、内容も優れているとは思うが、もしこれを半分程度に凝縮し、文章の推敲を徹底すれば、素晴らしいインドの見方を示す書物になるのではないか、と少々残念に思ったことである。今の儘であっても、充分に読者を納得させることはできるだろうが。
彼女は2週間から1ヶ月間のインド旅行を合計で4回しているようだ。東西南北と異なった風習の地域を巡ったようだが、それぞれについてどのような旅行記を書いているのか、読むのが楽しみである。