塩野七生さん描く歴史サスペンス・ロマン
塩野七生さんと言えば全15巻(新潮文庫では全43巻)の「ローマ人の物語」である。この塩野さんに“歴史サスペンス・ロマン”とも称すべき3冊の著書がある。「緋色のヴェネツィア 聖マルコ殺人事件」「銀色のフィレンツェ メディチ家殺人事件」「黄金のローマ 法王庁殺人事件」(いずれも朝日新聞社)の三部作がそれである。
妻は「ローマ人の物語」を歴史年表を横に置き全巻読破したが、私はそれを横目で眺めながら、これら3冊に描かれている塩野さん創作にかかる二人の主人公“貴族の嫡出子で30歳にして元老院議員に選ばれたマルコ・ダンドロ”と“高級娼婦オリンピア”を軸に歴史の現実と、塩野さんが「真の主人公」と書いている三つの都市を舞台にした話を楽しんだ。
塩野さんは「彼ら二人以外の人物のほぼ全員は…実在の人物です。また、この三都市で起こる多くのこと、例えば、ヴェネツィアの諜報機関が使っていた暗号通信、フィレンツェの裁判や処刑、ローマで働いていた芸術家たちの仕事ぶりなどもすべて、史実なのです」と書いている。確かに読んでいると歴史の教科書や塩野さんの他の著作で断片的に知っている幾つかの事件が、二人の主人公を巡って発生している。読んでいてどこまでがパッチワークされた史実で、どこからが塩野さんの創作か、よく解らなかった。しかし、これらが実に上手く融合しており楽しく読み進めることができた。
話は少し横に逸れる。確かNHKのラジオ深夜便での「みをつくし料理帖」の著者高田 郁さんの発言と記憶しているが、「とことん調べて、調べて、調べ尽くしてそれでも解らないことは想像で書く」というのがあった。想像で書く作業がとても楽しいそうだ。
時代もスケールも調査内容も大きく異なっているが、塩野さんも「自分が納得するまでとことん調べた」という自信に裏付けされて二人の人物を動かせていらっしゃる。
塩野さんは三つの都市を描くにあたり、主人公二人を創作することによって事実かどうかは解らないが、事実であってもおかしくないことを再現し、私たちの前に提示してくれた。
妻は「ローマ人の物語」を歴史年表を横に置き全巻読破したが、私はそれを横目で眺めながら、これら3冊に描かれている塩野さん創作にかかる二人の主人公“貴族の嫡出子で30歳にして元老院議員に選ばれたマルコ・ダンドロ”と“高級娼婦オリンピア”を軸に歴史の現実と、塩野さんが「真の主人公」と書いている三つの都市を舞台にした話を楽しんだ。
塩野さんは「彼ら二人以外の人物のほぼ全員は…実在の人物です。また、この三都市で起こる多くのこと、例えば、ヴェネツィアの諜報機関が使っていた暗号通信、フィレンツェの裁判や処刑、ローマで働いていた芸術家たちの仕事ぶりなどもすべて、史実なのです」と書いている。確かに読んでいると歴史の教科書や塩野さんの他の著作で断片的に知っている幾つかの事件が、二人の主人公を巡って発生している。読んでいてどこまでがパッチワークされた史実で、どこからが塩野さんの創作か、よく解らなかった。しかし、これらが実に上手く融合しており楽しく読み進めることができた。
話は少し横に逸れる。確かNHKのラジオ深夜便での「みをつくし料理帖」の著者高田 郁さんの発言と記憶しているが、「とことん調べて、調べて、調べ尽くしてそれでも解らないことは想像で書く」というのがあった。想像で書く作業がとても楽しいそうだ。
時代もスケールも調査内容も大きく異なっているが、塩野さんも「自分が納得するまでとことん調べた」という自信に裏付けされて二人の人物を動かせていらっしゃる。
塩野さんは三つの都市を描くにあたり、主人公二人を創作することによって事実かどうかは解らないが、事実であってもおかしくないことを再現し、私たちの前に提示してくれた。