2024年総会のご報告

2024年総会のご報告

(2024年6月6日)

  2024年5月28 日、「図書館を考える大津市民の会・ 2024 年総会(於、浜大津図書館・視聴覚室ホール)」を行いました。
 ご参加いただきました皆さま、ありがとうございました。

野口共同代表のご挨拶

 本日は皆さまお忙しい中、そして足元もたいへん悪いところを、図書館を考える大津市民の会の総会と、図書館のつどいの講演会にご参加いただきありがとうございます。
 最近の図書館をめぐる動きをふり返ってみますと、先ず昨年1月に石山駅に図書返却ポストが設置されました。3月には野洲図書館が野洲駅に本の貸し出しと返却の両方ができるポストを設置しました。4月には近江八幡市が新しい「はちっこぶっく号ミニ」という、保育園に絵本を届ける移動図書館を始めました。6月には大津市で子どもたちに公募をして移動図書館ミッケル号の車体デザインが決まりました。同じく6月には県立図書館の80周年記念行事も行われました。そして11月には、本日ご講演いただく守山市立図書館の北部図書館が開館しました。今年3月には明治時代に開設された私設図書館として有名な長浜市の江北図書館のリニューアルが完了しました。昨年4月には滋賀県が学校や職域集団などに図書館の本を届ける「子ども読書活動推進計画」として「子ども図書館」を始めました。今年の3月にはキックオフ・フォーラムが開かれ、直木賞作家の今村翔吾さんが講演されました。

 よい話ばかりではありません。湖南市では10万冊の蔵書を持つ石部図書館の廃止案に市民が反対し、11月に湖南市議会も廃止案を否決しましたが、予断を許さない状況で、後ほど湖南市の方からお話があると思います。

 学校図書館については、昨年5月に文科省の調査による学校図書館の図書標準の達成率が小学校で71%、中学校で61%と低いこと、とりわけ滋賀県の中学校は29%と全国で最低と報じられました。図書館先進県であるはずの滋賀県民にとっては大きなショックであります。
 さらに文科省は学校図書館の図書購入費の決算額が、そのために国が措置した地方交付金の6割に止まり、4割はに他に利用されていると発表しました。また先日の報道によりますと学校図書館の世話をする学校司書の配置について県内でも市町によってばらつきが大きく、県平均で3校に一人、大津市では10校に一人しかいないという状況と報じられました。大津市では老朽化した市立図書館のリニューアルが課題になっております。

 今年1月には大津市長選挙が行われ、私たち図書館を考える大津市民の会では前回と同様、候補者に9項目にわたる公開質問状を出しました。その内容は当ホームページに掲載しておりますが、前回は全候補者から回答がありましたが、今回は候補者の内の一人しか回答が得られませんでした。
 また町の本屋さんがどんどん消えていくということが問題になっております。出版文化の衰退を憂う今村翔吾さんは昨年3月に、ここ大津市立図書館で講演されました。県内にも3つの町で書店ゼロ、4つの市町で書店が一つしかない、と報じられています。韓国の場合でも一時は減ったけれども今は国の様々な支援があって、また図書館とも連携して書店が増えているということです。

 このような状況を念頭に置きながら本日は皆さまに活発なご議論をいただきますようお願いをいたします。

総会の概要(以下が承認されました)

  • 2023年度の活動報告
     開催月ごとの運営会議の議題と年度総会を一覧表で報告しました。
  • 2023年度の決算報告
     2023年4月1日~2024年3月31日間の収入と支出について報告および監査報告をしました。
  • 2024年度の活動方針
     活動方針案「図書館の在り方(人・建物・資料)について学ぶ」「図書館の情報を広く公開し、周知する」「市民の要望をまとめて大津市に伝える」「学習会(つどい、講演会、ミニ学習会)を開催する」「本HPの充実を図る」を提示しました。
  • 2024年度の会計予算
     2024年4月1日~2025年3月31日間の収入と支出について予算を計上しました。