図書館30分見学記
最近、各地の図書館の様子が大変気になっている。何かの用で他市へ出かけると、近くに図書館があったら、短時間でものぞいてみたくなる。
11月の末、愛知県豊田市のコンサートホールで演奏会が開かれた。その会場は、ビルの最上階の見事なホールである。同じビルの三階から七階までが豊田市立図書館となっていた。
豊田市駅を降りるとすぐそこに「参号館」という大きなビルが見えた。駅からの通路で入ると二階で、吹き抜けのエントランスがある。エスカレーターを一つ登ったら、図書館があった。
広くて明るい図書館に入ると右手に大きな広い窓口カウンターがあり、窓口に座っている三人の司書さんの前まで誘導のテープで仕切られている。まるで銀行窓口のようだった。そこの一つずつの窓口に返却や貸し出しをする人たちが列をなしていた。並んでいる人数を見ただけでも、この図書館の盛況ぶりが分かる。
返却の様子を見ていると、これがまたおもしろい。窓口担当者は、返却された本を一冊ずつページをめくって点検する。そして、バーコードで本人返却の確認をして「ありがとうございました」の笑顔。それが終わったら、返却された本を近くの機械にあてる。機械は、自動で本の背表紙の記号を読み取る。その間に次の人の窓口対応が始まっている。並んでいる人を待たせない工夫がそこにあった。
返す本をページをめくって点検されることに対しては、「そんなことまでやらなくても……私はちゃんときれいに読んでますよ」と思う人もいるかもしれない。しかし、図書館の仕組みとしてのその仕事は利用者の心構えを確認させる。大事なことだと思う。雑誌と単行本のページめくりの速度は微妙に違う。ある窓口では、雑誌を二度めくっている方もいた。
窓口と奥の書庫を常に行ったり来たりしている司書さんもいる。予約本の貸し出し担当と見受けた。利用者と笑顔で話したり、質問に答えている姿はたのもしく私の眼にうつった。
しかし、ふと疑問が頭によぎってくる。この窓口の人たちはどういう身分だろうかと。公共図書館であるから、図書館の正規職員であるだろう。けど、いろいろな形があるから、そういうことも知りたいと思った。ちょっと調べると正規職員は20名だそうだ。
入り口左手に「司書が選ぶ10冊の本」のコーナーがあり、選んだのを分野別に展示してあった。その横に「宇江佐真理追悼コーナー」ができていて「謹んで、お悔やみ申し上げます」の張り紙があった。人気作家宇江佐真理さんは長い間乳がんの闘病記を書かれていたが、先月帰らぬ人となられた。日本各地の図書館でこんな追悼コーナーが作られているのだろうなぁと思った。
トイレに入ったら、洋式トイレの中に何ともかわいらしい子供用洋式便座が設置されていた。
絵本を探しにきたお母さんと一緒にトイレに入って用を足す姿が浮かんできた。
次に行く機会があったら、数時間滞在し、すみずみまで見たいと思うほどのすばらしい図書館だった。
11月の末、愛知県豊田市のコンサートホールで演奏会が開かれた。その会場は、ビルの最上階の見事なホールである。同じビルの三階から七階までが豊田市立図書館となっていた。
豊田市駅を降りるとすぐそこに「参号館」という大きなビルが見えた。駅からの通路で入ると二階で、吹き抜けのエントランスがある。エスカレーターを一つ登ったら、図書館があった。
広くて明るい図書館に入ると右手に大きな広い窓口カウンターがあり、窓口に座っている三人の司書さんの前まで誘導のテープで仕切られている。まるで銀行窓口のようだった。そこの一つずつの窓口に返却や貸し出しをする人たちが列をなしていた。並んでいる人数を見ただけでも、この図書館の盛況ぶりが分かる。
返却の様子を見ていると、これがまたおもしろい。窓口担当者は、返却された本を一冊ずつページをめくって点検する。そして、バーコードで本人返却の確認をして「ありがとうございました」の笑顔。それが終わったら、返却された本を近くの機械にあてる。機械は、自動で本の背表紙の記号を読み取る。その間に次の人の窓口対応が始まっている。並んでいる人を待たせない工夫がそこにあった。
返す本をページをめくって点検されることに対しては、「そんなことまでやらなくても……私はちゃんときれいに読んでますよ」と思う人もいるかもしれない。しかし、図書館の仕組みとしてのその仕事は利用者の心構えを確認させる。大事なことだと思う。雑誌と単行本のページめくりの速度は微妙に違う。ある窓口では、雑誌を二度めくっている方もいた。
窓口と奥の書庫を常に行ったり来たりしている司書さんもいる。予約本の貸し出し担当と見受けた。利用者と笑顔で話したり、質問に答えている姿はたのもしく私の眼にうつった。
しかし、ふと疑問が頭によぎってくる。この窓口の人たちはどういう身分だろうかと。公共図書館であるから、図書館の正規職員であるだろう。けど、いろいろな形があるから、そういうことも知りたいと思った。ちょっと調べると正規職員は20名だそうだ。
入り口左手に「司書が選ぶ10冊の本」のコーナーがあり、選んだのを分野別に展示してあった。その横に「宇江佐真理追悼コーナー」ができていて「謹んで、お悔やみ申し上げます」の張り紙があった。人気作家宇江佐真理さんは長い間乳がんの闘病記を書かれていたが、先月帰らぬ人となられた。日本各地の図書館でこんな追悼コーナーが作られているのだろうなぁと思った。
トイレに入ったら、洋式トイレの中に何ともかわいらしい子供用洋式便座が設置されていた。
絵本を探しにきたお母さんと一緒にトイレに入って用を足す姿が浮かんできた。
次に行く機会があったら、数時間滞在し、すみずみまで見たいと思うほどのすばらしい図書館だった。