図書館関連の統計数字あれこれ

図書館関連の統計数字あれこれ

KEI(2018年9月19日)

 そもそも、図書館関連の統計はどこにあるのか、今まで考えたこともなかった。統計資料は文部科学省の社会教育統計(社会教育調査報告書)の中にあった。3年毎に実施されているこの調査は、平成27年度調査結果が最新のものである。
 調査結果のポイントを纏めた9頁の文書を読んだが、結構面白かった。
 社会教育ということから対象施設は、図書館だけでなく、公民館、博物館、青少年教育施設、女性教育施設、社会体育施設、劇場・音楽堂等、生涯学習センターに及んでいる。
【日本には3,331の図書館がある】
 調査結果によると、図書館の数は毎年着実に増加しており、その数は3,331である。(この数字には独立行政法人や都道府県所管の図書館も含まれている。)
市町村の数は、特別区も含めて、1,741ある(平成28年10月調査結果)ことを考えると頷ける数字である。
 余談であるが、驚いたことに博物館や博物館類似施設は合計5,690で図書館の数よりもはるかに多い。これほどの数の博物館や博物館類似施設が存在しているとは思わなかった。そう言えば、先日、路線バスが日に8往復しかしていない山間の小さな温泉地に行ったが、そこには図書館は気が付かなかったが、歴史資料館はあった。
【図書館の増加に対し、司書の数も増えている】
 図書館の増加に比例して司書の数も19,015人(平成27年度)と毎年増加している。ただ、データを詳しく眺めると専任司書の数は平成11年度の7,345人をピークに減少傾向にあり、平成27年度では5,410人となっている。増加しているのは兼任の司書である。兼任の意味やその実態はどのようなものなのだろう。
【図書館1施設当たりの利用者数は減少している】
 興味深かったのは図書館1施設当たりの利用者数に関するデータであった。ここで1施設当たりの利用者数というのは「図書を借りた延べ人数」に「諸集会の参加者数」を加えたものを施設数で除したものである。
 平成26年度では55,234人で前回調査の平成22年度の57,991人から2,757人(4.8%)減少している。減少の理由は何なのだろう。
 ちょっと気になったので我が市のデータを調べてみた。平成25年度の数字があったが、1施設当たりの利用者数は73,075人だった。人口360,007人(平成26年度末)の市として多いのか、少ないのか。
【国民1人当たりの貸出冊数・貸出回数は減少しているが、児童については貸出冊数は増加している】
「図書館の国民・児童1人当たり貸出冊数・貸出回数」というデータもあり、「前回調査と比較して、国民1人当たりの貸出冊数及び利用回数(貸出回数)は減少しているが、児童については貸出冊数が増加し、過去最高となっている」とのコメントが付されていた。このコメントは正しいが、データを詳しく見ると、児童についての利用回数(貸出回数)は前回調査の3.3から3.0に減少している。
 貸出冊数の総数をその年の10月1日現在の推計人口(総人口)で除した国民1人当たりへの貸出冊数は5.2冊、児童用図書の貸出冊数の総数を小学校の児童数で除した「児童1人当たりへの貸出冊数」は28.4冊という数字が示されている。
 児童1人当たりの利用回数(貸出回数)が3.0であることから考えると、児童は1回に10冊近くを借り出していることになるが…。この数字について妻に聞くと「すぐに読んでしまうので1回に7~8冊位は借りていたよ」との答だった。
【図書館における指定管理者制度の導入率は15.6%である】
 指定管理者制度の導入状況についてのデータもあったので、最後に付記することとする。図書館に関しては、公立の図書館3,308のうち指定管理者を導入している図書館は516で15.6%を占めている。
 なお、図書館を含む公立の社会教育施設全体では、その割合は28.9%である。導入率の一番高いのは、劇場・音楽堂等の57.7%であり、一番低いのは公民館で8.8%である。これらの4つの数字が意味するところは、なんとなく推測できるような気がする。