坂本図書 分室と栗
おおきなくりのきのしたで
あなたとわたし
なかよくあそびましょ
おおきなくりのきのしたで
あなたとわたし
なかよくあそびましょ
おおきなくりのきのしたで
9月のなかば、今年も大きな栗の実をいただいた。その栗で渋皮煮を作る楽しみも恒例だ。
いつ秋が来たのか、今年は栗を見て秋だと気がついたような気がする。が、秋なのか…
秋がきた。栗を見て上記の童謡を口ずさむ。
いつ秋が来たのか、今年は栗を見て秋だと気がついたような気がする。が、秋なのか…
そんな秋に気がついたある日、誘われて著名な音楽家の催事に出かけた。
かねてから気になっていたのは、その催事の中でも音楽家が実際に手にして読んだ本の数々の陳列である。
坂本図書 分室
坂本図書とは、坂本自身の本を多くの人と共有し、同時に「あるひとの心を動かした『本』という文化資本を分かち合う事業。2017より坂本自らが実現に向けて動き始め、2023年9月に、都内某所にて坂本所蔵の本を読むことができる図書空間「坂本図書」をスタート。小さなスペースのため、完全予約制で、場所は非公開で運営している。その分室が登場。坂本の読書空間が再現されるほか、「坂本図書」で所蔵している書籍と同タイトルの古書の販売も…
というふうに、通常はそうそう簡単に伺うことが出来ないのである。催事場は9つの展示があったが私はこの8番目に区切られた図書(書棚)に長く留まった。背表紙を眺める。森や木、民族、宇宙、哲学…私も読んだ本はあるだろうか。…ある一冊に目がとまる。中国出身の作家が書いた本。私も過去に読んだ。この本を共有し分かち合うことにする。勿論、心の中で…
この音楽家は無類の本好きで愛読家「いつかは古書店の店主になるのが夢だった」と語っている。様々な本から影響をうけ、又は、その課題曲の作成のために、様々な本を読む。本からヒントを得て曲を作り、曲を作っては本を読む。本はなくてはならないものなのだ。
人は体調の善し悪し、波がある時には「ドストエフスキーの作品」のような難関な本に向かうことがあると何かの本で読んだ。無難な内容よりも深く考え、理解し難い筋みちを共有しようとするからか…一心不乱に向き合えるからか。作家が過去の偉大な人物だからか。この音楽家は、どのような時に「ドストエフスキーの作品」を読んだのだろうか。
また、ある雑誌に紹介された坂本図書の内容はこうだ。
本を捨てるのではなくて、どこかに集めて、いろいろな人が閲覧できる、持っていかれちゃうといけないんで、共有できる空間を作ろうと考えたんです。うちに置いておかなくても、僕がまた読みたくなったら、その場所に行けばいい。
なんと贅沢な場所なのだろう。
「坂本図書」に通って、音楽家が読んださまざまなジャンルの本を読み何かを共有したい。